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=DREAM

1 :愛美花 :2001/07/13(金) 21:39
来てくれてアリガトウね〜☆
いい時間を〜♪
=DREAM=は私の好きな言葉です。
昼間掲示板はテレホ入る前の掲示板です。
24時間掲示板はいつでもOKです。http://www.wakwak.net/home/amika5
愚痴掲示板も設けました☆ここで
愚痴を吐いてくださいな。

2 :名無し:2001/07/13(金) 21:40
逝ってよし!!

3 :名無し:2001/07/14(土) 12:42
きしょい

4 :ななし:2001/07/14(土) 15:14
1=男
ネカ−マ

5 :愛美花:2001/07/18(水) 22:10
来てくれてアリガトウね〜☆
いい時間を〜♪
=DREAM=は私の好きな言葉です。
昼間掲示板はテレホ入る前の掲示板です。
24時間掲示板はいつでもOKです。http://www.wakwak.net/home/amika5
愚痴掲示板も設けました☆ここで
愚痴を吐いてくださいな。

6 :荒らしさん@ここも荒らしていいのか?:2001/07/18(水) 22:24
賛成が2以上で荒らします。

7 :ちゃうこ:2001/07/18(水) 22:31

http://d-style.gaiax.com/home/chau

ついに1000HITいたしました!やったね★
ありがとうございます!!みんな大好きであります!(おぃ
TEXT何かリクエストあったら言ってくださぃ。
語らせて頂きます。それについて。
初めて来た人もBBSにカキコどうぞ★

8 :荒らしさん@上げるなこりゃ:2001/07/18(水) 22:35
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

9 :荒らしさん@クソスレは荒らすぞこりゃ:2001/07/18(水) 22:36
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

10 :荒らしさん@文字数の限界かこりゃ:2001/07/18(水) 22:36
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

11 :荒らしさん@荒らし面白いぞこりゃ:2001/07/18(水) 22:37
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

12 :荒らしさん@賛成無いけど見逃してねこりゃ:2001/07/18(水) 22:38
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

13 :荒らしさん@投稿規制メンドだぞこりゃ:2001/07/18(水) 22:39
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

14 :荒らしさん@大変だなこりゃ:2001/07/18(水) 22:40
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

15 :荒らしさん@委員長手を貸せやこりゃ:2001/07/18(水) 22:40
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

16 :荒らしさん@ノーコメントだこりゃ:2001/07/18(水) 22:41
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

17 :荒らしさん:2001/07/18(水) 22:43
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

18 :荒らしさん@回線切って投稿だこりゃ:2001/07/18(水) 22:44
小説は假作物語の一種にして、所謂異譚の變體なり。竒異譚とは何ぞや。英國にてローマンスと名づくるものなり。
ローマンスは趣向を荒唐無稽の事物に取りて、竒恠百出もて篇をなし、尋常世界に見はれたる事物の道理に矛楯する
を敢て顧みざるものにぞある。小説即ちノベルに至りては之れと異なり、世の人情と風俗をば冩すを以て主腦となし、
平常世間にあるべきやうなる事柄をもて材料として而して趣向を設くるものなり。こは只概略の辯なるから、尚ほ解し
がたき由もあらめど、其詳細なる本義の如きは、暫く之を下囘に讓りて、まづ變遷の次第を説くべし。其倩々惟みるに、
小説、野乘の行はるゝは其源遠く?焉たる上古の時代にありといふべし。其然る所以を知らまくせば、試みに社會の淵源
に溯りて其状態を察せざる可らず。上古の社會の状態はいかにといふに、東西人おなじからず南北地異なるにも係らず、
一個の家長を尊崇して之れを酋族の長となすこと人間社會の通則なり。かゝれば戰鬪いと烈しく優勝劣敗急激なる未開野
蠻の上世にありては、猛然荒蕪の間に起りて俄かに一家の主長となり忽ち一族の首となるもの、或ひは少なしとなさゞる
なり。かゝる性質の家長にして已に酋族の首となりなば、其子孫らにものがたるに何等の事柄を以てする歟。想ふに己が
經驗なしたる艱難辛苦の事情はさらなり、其武功などを語りつべし。而して是等の物語は其人親しく經驗なし若しくは親
しく見聞せる眞實の事蹟に相違なけれど、子孫が之れを傳聞してまた其子孫に語るに及びて、或ひは記憶の誤謬より或ひ
は附會に原因して、竟には眞實の髓を亡ひ、咄々竒恠の物語を長く口碑に傳へ存じて、鬼神史、神代記の基を拓く、是れ
世上の通則にしてまた恠むに足らずと雖も、事のこゝに到れるには別に原因のなきを得むや。今こゝろみに之れを思ふに、
其原因となりたるもの凡そ三條ありきと思はる。譬へば酋族次第に榮えて勢ひ強大になるに至れば、人の心のおのづから
傲りて、些々たる事をも巨大にいひなし、他の酋族に誇るものなり。かゝれば祖先の履歴の如きは、故意に附會の談を加
へていと大業にいひなすべし。是れ第一の原因なり。又人間はうまれながらに竒異を好むに切なるものなり。斯かれば別
に其要なくとも、假作の談話をつくりまうけて、史傳を誤ることあるべし。是れ第二の原因なり。而して國歩やうやく進
みて稍々文明の世界となりなば、其國君といはるゝやからは下賤の疋夫の成りあがりが我が大祖なりといはるゝをば快か
らぬことに思ひて、附會の説をつくりまうけて太祖の事蹟を粧はむとす。況んや是等の時代に於ては敬信の念深かるから
、故意に物語を假作せずとも自然に祖先を神といひなし、天孫なりきと思ふべきをや。是れなむ諸國に信じがたき神代史
などいふものある第三條の原因なりかし。斯かれば上古のミソロヂイ即ち鬼神誌といへるものは所謂竒異譚の濫觴にて、
其傳おほくは假作にいで若しくは訛傳になりたること元より疑ひなきに似たり。さはあれ所謂神代史(鬼神誌)はもとこ
れ眞實の物語にして決して遊戯の作にあらねば、後の所謂苛異譚とは其質ほとほと同じうして其用はまたいたく異なり。
蓋し謬信傳訛の久しき、後世の人其傳記の妄誕なるをば恠まざるなり。こゝをもて後の世の人此種の書を尊み信じて、曾
て小説視するものなきまゝ、恬然正史の巻はじめにいとうやうやしく之れをかゝげて、國家の権輿を穿鑿する好材料とな
すことゝなりけり。或ひは神代史を解釋して太古の竒異譚といふものあれども、こはまた甚だしき

19 :荒らしさんだこりゃ:2001/07/18(水) 23:00
            o
            /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /
           /   このスレは無事に  /
           /  終了いたしました    /
          / ありがとうございました  /
          /                /
         /   モララーより      /
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
  ∧_∧  /                /∧_∧
 ( ・∀・) /                /(・∀・ )
 (    )つ               ⊂(    )
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