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妄野物語(あるいは新頬袋)

1 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 15:55
この話はすべて妄板の人々より聞きたり。

ここは娘。に関して見聞きした不可思議な話を書き綴る場所なり。

#都市伝説から妖怪話、実話、等々。
#あなたが聞いた怪しい話を教えて下さい。

2 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 15:59
今立てるのはどうかと思うよ。
好きなスレだから間違って削除されたくないし

3 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 15:59
妄野郷の奈良某という猟師が、ある日山で年の頃12歳程の童女に出逢った。こんな場所に娘一人とは
怪しいと思い、声をかけると「わん!」と吠えて走り去った。娘の耳が犬のものだと気付くも、姿は既に見
えなくなっていたという。

4 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:00
千葉村の市井某の娘が、独り立ちをすると書置きを残し家を出るも、三年経てども帰る気配も無く、
村人は、娘は天狗にかどわかされたと口々に噂したという。

5 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:00
茂井田村に健太という大層素性の悪い童子が居た。腹に据えかねた村の若い衆が鱸亜峰(現、芥箱峰)
に、幾度となく捨てに行ったが半日もすると必ず戻って来たという。げに恐ろしきは厨房の執念と、村人は
互いに嘆きあったという。

6 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:01
S.EのA氏が徹夜明けの昼休みに弁当を広げて箸を付けようとすると、身の丈一寸程の小さい娘が現れて、
「あちょー」と叫ぶと手にした三股の鉾で林檎兎を突き刺し、ふっと消えたという。仕事の疲れもここに極ま
ったかと思い、その日は早めに帰宅したという。

7 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:02
人に聞いた話だが中澤山には女色を好む怪しき婆が棲みついており、山菜を採りに山に分け入った娘が、
幾人かさらわれて未だに戻らないという。今年で遂に十二人を数えるというが、麓の村ではまだまだ増える
だろうと恐ろしがるばかりだという。

8 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:02
壇ノ浦にきゅうと鳴く海豹に似た生き物が打ち揚げられた。漁師が見つけたが鰭の力が恐ろしく強く、人を
呼んで捕らえようとしたが戻る頃には姿を消していたという。跡には豆の殻だけが残されていたという。

9 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:02
マジでがんばってくれ
さっきネタを書いたがやる気が失せたもんで
あんたに全てをたくす
しばらくさげといたほうがいいと思う

10 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:03
野乃峠にはテヘテヘサマという神の木像あり。奇妙な寄り目の表情なれど愛嬌があり、この峠を行き来す
る人々の守り神と信仰されていた。松本某という男が、この像に悪戯をしたが数日後に丸い岩の礫を受け
死んだという。今もテヘテヘサマの祟りを受けた者は、同じ末路を辿ると噂されている。

11 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:04
その脇にある吉澤湖にはよっしいなる主が湖底深く潜んでいるという。近隣の人によれば時折、どっしーん
と地響きがするのは、この主の仕業であるとのこと。しかしその姿を見たものは誰も居ないという。

12 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:04
今は昔、下野の国に
けい、という名の不思議な媼ありけり。
媼、目は離れ、口は割れんばかりに大きく、
何やら魚に似ていたと言ふ。
村びとは皆、魚と母親の間にできた
不義の物の怪として、媼を扱っていれり。

媼、話す人もおらず、
ただひとり、媼に施しをしてやつていた、
さやかという優しき媼、離縁されて里へ去りぬ後は
河辺リに粗末な小屋を作り、ひっそりと暮しけり。

13 : :2000/08/09(水) 16:06
妄野郷にある右乳山と左乳山を合わせて護摩乳山と呼ぶ。
今年の春頃には毎夜毎夜、二つの山の頂きに紅い灯がともり、
「よせあげ〜、ごまちちわっしょい」
なる奇怪な掛声が響くのを多くの人が聞いている。
さては化物どもの祭りかと恐ろしがったが、それも初夏の頃にはとんと聞かれなくなったという。
物の怪にも流行り廃りがあるのかと麓の村に住む者は妙に感心したという。

14 : :2000/08/09(水) 16:07
内山某の娘が出逢った怪異。
黄昏時に娘が家路を急いでいると、向こうから自分と背格好の似た者が歩いてくる。
ここいらで見慣れぬ者と訝しんでいると、其れは俯いていた顔をあげ、にたありと笑った。
姿見を前に立てられたかと思う程己と似た顔に、アと声が出かけたが癇に障るところが有り、
似てねえ!と一喝すると消え去ったという。
娘から出来事を聞いた家人は皆一様に顔を蒼褪めさせた。

それから三日して娘は突然原因不明の病で死んだという。

15 :中澤帝国@近衛兵:2000/08/09(水) 16:09
京の都、福知山の麓に朱塗りの日記を守る三十路近くの鬼がありけり。
人としてあったときの名は裕子と言い、妖どもには姐さんと呼ばれる。
年頃の娘を見つけては「お持ち帰りや〜」と奇声を発し自らの庵までつれさらい下の口で食し
その娘が村に帰ってきたときには精が尽き果てた容姿で帰って来るという。
ある日、矢口と言う娘が連れさらわれたが矢口は何事もなかったように帰ってきた。
訳を尋ねると矢口が食べようとして持っていた南蛮渡来のバナナという食べ物を見ると
あわてふためいて山奥へ逃げ帰ってしまうといった。
以後、この村ではバナナは鬼退治の道具として食されずに珍重され信仰の対象となっていった。

16 : :2000/08/09(水) 16:10
妄野の保田村は奇妙な村である。
村には語尾に保田を付けて話す風習があり、余所者はおおいに戸惑うという。

17 : :2000/08/09(水) 16:10
その保田村で聞いた話である。
つむじ風に巻き込まれると、肌が鋭利な刃物で切られたようにパックリと裂ける事があるが、
それは風の中に潜む妖怪鰓鼬(エライタチ)の仕業である保田、と村の古老は語った。

18 : :2000/08/09(水) 16:12
希美野は不毛の地であったが、ここを開拓して住まんとする者達がいた。
様様な穀物を生家から持ち寄っては植え枯らし、植え枯らし、を繰り返す虚しい日々が数年間続いた。
精も根も尽き果てようかという頃、開拓長の夢に胡散臭げな神の使いが現れ、
「生娘五人を大地に捧げよ」と告げたという。
長は皆を集めて相談し、歳十二から二十台半ばの娘を選び出して贄として地に埋めた。
やがて娘が埋まった場所からは新芽が息吹き、不毛の地にも緑が満ちたという。

19 : :2000/08/09(水) 16:12
なかに見慣れぬ実を付ける植物があった。
形は糸瓜に似ていたが、大きさが尋常ではなかったのでゼチマと呼ばれた。
大層美味であったが一度収穫を終えると枯れ、同じ場所には三年間草木一本生えなかったという。
又、傍には寄生するように西瓜に似た物や椰子に似た物が生えたと言うが、
とても食えたものでは無かったという。

20 ::2000/08/09(水) 16:13
昔、蝦夷の地に「夷夷陀」という身の丈五尺五寸を越える大女がいたと
いう。配下には、怪光線や三叉槍や操る「耶虞笞」、周囲を一瞬にして
凍らせる恐ろしい妖術の使い手「伊斯河倭」、平城京の寺で毒液の調合
を会得した薬師「禍胡」などの異形の者どもがいて、村人達を震え上が
らせていたという。延暦20年、桓武帝の命を受けた征夷大将軍坂上田村
麻呂は、4万の兵を率いて蝦夷地征討に向い、ついにこの「譚保保」一党
を平定したという。一人で四人を斬り伏せて田村麻呂より厚く恩賞を与え
られた剛の者によると、斬られる瞬間に「耶虞笞」は「亜兆!」、「伊斯
河倭」は「筈科椎!」、「禍胡」は「難出也捻!」、そして「夷夷陀」は
「根衛輪羅津手!」、とそれぞれに謎の言の葉を残して消滅したという。

21 : :2000/08/09(水) 16:15
後藤某の娘が独り身の寂しさを紛らす為、練消しで愛らしい人形を作った。精魂込めた故か人形に魂が
宿り人の言葉を話し出した。娘はその人形にイチイチャンと名をつけ、ひがな諸々の事を話し込んでいた。
半年も経ったとき、人形は突然娘の前から姿を消した。娘はたいそう落胆し、一日中泣き続けたという。

22 : :2000/08/09(水) 16:16
K町であった事。大手証券会社勤務のS氏は、行きつけの酒屋が臨時休業なのを知り、肩を落としながら
歩いていた。いつの間にか迷い込んだ裏路地で小さな居酒屋を見つけ、そこに入ることにした。薄暗い店
内には狭いカウンターが有り、美しい女が二人座って酒を飲んでいた。気が付けば二人の話に加わり、マ
ッタリと時間を過ごしていたS氏だったが、時刻が午前2時を回る頃には奥方の顔が脳裏にちらつき出した。
払いを済ませて店を出ようとすると、奥からきつい表情の猫背気味の女が現れ、S氏に勘定書きを押し付
けた。そこには数十万円の法外な請求が載せられており、S氏は顔を蒼褪めさせた。いくらなんでも高過ぎ
ると抗議すると、カウンターの女の一人がケタケタと笑い出した。先程までの様子とあまりに違うその女を
振り返ると、口元に牙らしき物が見え隠れし、足元には一升瓶が何本も転がっているのに気がついた。隣
の女も、尻から尾のような物が垂れ下がっているのが見え隠れしている。勘定書きを持った女も口を大きく
開けて威嚇しだし、店内の空気は一変した。身の危険を感じたS氏は、目の前の女を突き飛ばすと、転がる
ように店を飛び出した。はっと気付くと、K駅前の雑踏の中に立ち尽くしていたという。S氏が語るところによ
ると、あの女どもはウワバミやら狐が化けた物で、今でもK町の何処かでカモを待ち続けているに違いない、
ということだ。

23 : :2000/08/09(水) 16:16
或る年の冬、石川という平凡な男が、美しい嫁を迎えた。色黒であったが物腰柔らかく上品な雰囲気が漂う
娘で、村の男達は非常に羨ましがったという。新婚初夜の寝床で正に契らんとした二人であったが、男の
肝心な所が働かず成し遂げられなかった。気を落とす男に嫁は、寝物語に自分の身の上話を語り始めた。
寒々しい話であったが、聞くうちに男の部分が猛々しく成り、遂に想いを果たしたという。暫くは幸せ日々が
続き、やがて嫁は子を身篭った。尋常でない早さでお腹の子は育ち、春を迎える前に嫁は子を産み落とし
た。力尽きた嫁は、ひと掬いの水を残し溶け消えたという。男は残された子を大事に育て、一生涯独りで過
ごしたという。氷川村の情け深い雪女の話。

24 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:17
民明??

25 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:25
知人のAが過食症で室蘭市内のH病院に入院した時の話である。彼女が病院に担ぎ込まれた時、夜中に
ひとりの少女が現れた。厚化粧の厚底靴を履いた可愛い女の子で、手に三叉槍を持っている。いや、彼女
ははっきりそれを見たわけではないだろう。彼女は頭を上げることができなかったはずだから。しかし、彼女
は確かに見たという。その少女がベッドの脇にすくっと立ち、こちらをじっと見ていたのだと。「もう遅いから、
お帰り。もうお帰り」本人がそう喋ったのかどうか、とにかく少女にそう言うと、しばらくして隣の患者のベッド
の脇に寄って、隣の患者をじっと一晩見ていたという。朝になって、隣のベッドの患者は死んだ。そして次の
晩にもその少女は現れた。今度はトーン、トーン、トーンと槍をつく音がする。「あ、あの子が来たら今度は私
が死ぬべ」そう思った時、その子の顔が自分の顔を覗き込むように、目の前にぬっと現れたのである。顔の
造作ひとつひとつは覚えていないが、すっぴんで、林真須美似の女の子であったという。「あっち行け、あっ
ち行け、あっち行け、向こう行け、バーカ、バーカ、バーカ」声にならない声で、必死に少女に向かって言いつ
づける。朝になって、ふっと少女がいなくなった。枕元が騒がしい。持ち直した、電話や……などと言ってい
るのが聞こえる。視界がはっきりしてきて、親戚縁者の顔が見える。その時、彼女は危篤状態を脱したのだ。
「ああ、腹が減ったべ」と彼女はさっそく食べ物をねだったのである。

26 :聖女中澤様@近衛兵:2000/08/09(水) 16:26
友人が昔通っていた小学校の話。その小学校の6年生の保健の時間(性教育)になるとなぜかいつも
裕子という名前の子に関西弁をしゃべる霊が憑依するという。
「なんや、こんなことも知らへんのかい?よっしゃ!姐さんが教えたる!!」そんな風に授業を茶化
してくれるので生徒は楽しく明るい家族計画学ぶことができるという。
みなさんの学校にも「裕子」という子に「姐さん」が乗り移ったことありませんか?

27 : :2000/08/09(水) 16:28
妄野郷一肥沃な安倍川の源、那珂湖の御神渡りの話。
那珂湖全体が氷に覆われる頃、湖の西岸から東岸にかけて一線に氷の裂け目が走る。高台から湖面を
眺めると、頬を赤く染めた愛らしい娘の顔が並んでいるように見えるという。東岸の真利部村では、
それを神の通り過ぎた跡と崇め、村人皆で湖面に向かって、那珂有難うと唱える風習があるという。

28 :ラジオ聴け:2000/08/09(水) 16:29
某市のアパートで一人暮らしのYさんはその日、遅い仕事から帰ってそのままベッドに倒れこんだ。
(疲れた・・・。明日も早いから、もう寝よう。)
枕もとの目覚まし時計が10時近くを指しているのを見ながら、うつらうつらとしていた。
その時、机の上に置かれたラジオが突然鳴り出した。
ざ、ざざ・・・澤裕子の・・・です今晩わ・・・ざざ、ざ・・
(あれ?タイマーなんか、かけてたっけ?)
Yさんは慌てて起き上がり、ラジオのスイッチを切ろうとした。
しかし、スイッチをオフにしてもラジオが切れない。コンセントを抜き、電池を外しても鳴り止まないのだ。
(どうなってるの?訳わかんないよ!こわーいよ!)
恐怖で体の震えが止まらないYさんへ、追い討ちをかけるように、
「ラジオ聴け」
と言う女の声が、耳元で囁かれた。Yさんは、その声に聞き覚えがあった。
Yさんの友人で、ラジオのパーソナリティーをやっている、Uさんの声だ。
「Uちゃん?Uちゃんなの?そこまでしてラジオ聴いて欲しいの!?」
たまらずそう叫んだYさんは、ラジオを布団でぐるぐる巻きにし、耳栓をして浴室に駆け込んだ。
その晩、ラジオは午前零時まで鳴り続けたという。
翌朝Yさんは、そのラジオをゴミ置き場に捨てたそうだが、帰宅すると元の机の上に戻っていたという。

この奇妙な現象は、その年の九月まで毎週続いたのだそうだ。

29 : :2000/08/09(水) 16:30
妄野郷の蒲公英村では村長が見た初夢でその年を占う。鹿に乗った利発そうな童女。それを追う手に平
らな網を持った艶やかな娘。更にそれを追う長い黒髪の背の高い女。それを追うのは先の鹿に乗った娘。
それらのぐるぐると回る様を見て途方にくれる小さい娘。これらのものを初夢にて見れば、その年はそこそ
こ豊作になるという。

30 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:31
茂井田村の外れに王人なる渡来人がいつのまにか住みついた。王人は事あるごとに死にたい死にたい
と周囲に訴えるので、一部の村人はそれを煩わしく思っていた。しかし王人は話術が巧みであったので、
村人の中には其の言葉に耳を傾ける者も少なからず居た。日に日にその信奉者を増やし続けた王人は、
村長選挙に出馬した。惜しくも領主を名乗る男に敗れる結果となったが、突き抜けた奇人としての足場を
固める事に成功した。後に茂井田村の三大聖人として称えられる王大人その人の逸話である。

31 :百鬼保田行:2000/08/09(水) 16:33
「保田村縁起」に曰く、保田村では盆になると夜な夜な妖怪変化どもが集い、徘徊するという。
以下に記すのは、それら妖怪どもの姿、形である。

32 : :2000/08/09(水) 16:34
一、ヤスガッパ 川や湖の淀んだ所に棲み、泳ぎに来た者を溺れさせる
ニ、ヤスダネコ 顔が妙に角張った白猫 北枕で寝る者の枕もとに現れ悪夢を見させる
三、ヤスダルシム 伸縮自在の手足を持ち口から火を吐く怪人 天竺帰りの僧が化けたものと言われる
四、エライタチ 旋風に潜み、鋭いエラで皮膚を切り裂く
五、ヤスビコ 山でヤッホーと呼ぶとヤッスーと返す妖怪 姿を見た者はいない
六、ヤスダヌキ 人を化かす性悪狸 正体よりも美人に化けるのが得意
七、ヤスダニ 数千匹の群れをなして行動するダニの姿をした化物 列車の運行を止める事も有る
八、ヤスダンス 安倍川下流の中洲で踊る女三人 その奇妙な踊りを見た者は、例え熟練した船頭であっても操船を誤るという
九、ヤスダイブ 山道を歩いていると突然木の上から降ってくる巨大な首だけの妖怪
十、ヤスダッコ 竹薮を抜けたところで突然背中にしがみつく妖怪 あいーん、あいーんと泣く 自力では絶対に剥がせない
十一、ヤスダルマ 手足を切り取られた姿の女の妖怪 腹筋だけでずりずりと這い寄って来る
十二、ヤスダッキ 亭主に撲殺された性悪女房の変化したもの 憑依された者は鬼嫁と化す
十三、ヤスダッコク 長年使われた脱穀機に魂が宿ったもの 鋭い歯で人を噛み砕く
十四、ヤスダイブツ 廃寺に奉られたまま放置された仏像が怨念を持って悪鬼と化したもの 拝むと逆に罰が当たるという
十五、ヤスダリア 巨大な花弁を持つ花の形をした妖怪 近寄る物を葉で包み込んで食う
十六、ヤスリ 尻尾に猛毒を蓄えた針を持つ危険な妖怪 その毒は獰猛な熊も一撃で倒すという
十七、ヤスダミアン 左眼に六六六の数字が刻み込まれた童子 神童と呼ばれるが、その悪行は凄まじい
十八、ヤスエビ 百年間生きた伊勢海老の変化したもの 非常に不味い
十九、ヤスダンゴ 飯田峠の茶屋で売られる団子 食した者全てに形容し難い夢を見せる
二十、ヤスダウン この妖怪に取り憑かれると、急に飢餓感に襲われ卒倒してしまうという
二十一、ヤスダマシ 心が弱っている者の耳元で風聞を囁き惑わす妖怪
二十二、ヤスダーク 光さえも届かない暗黒の深淵 覗いた者は衰弱して死ぬという
二十三、ヤスダメダシ 仕事疲れの者に反復する悪夢を見させる妖怪
二十四、ヤスダッチ 唐栗人形に魂が宿ったもの 毎夜、所有者の枕元へ夜伽に現れるという
二十五、ヤスグルマ 高速で路上を逆送する乳母車 中には鰓の張った赤子が乗っている

33 : :2000/08/09(水) 16:34
二十六、ヤスダンチ 好景気の最中に建てられたまま入居者も無く廃墟と化した団地 各部屋に人以外のものが棲み付いている
二十七、ヤスダンボ 巨大な耳を持つ天竺象の化物 空は飛べない
二十八、ヤスダイジン 暗殺された保台国大臣の怨霊 領主に恨みを持ち多くの村を落雷で焼き尽くした 世に言う保大虐殺である
二十九、ヤスダニエル 怪鳥音を発し家屋を破壊する渡来人の女
三十、ヤスダイキリ 古い酒樽の化けたもの 貯められた酒が人知れず減っているのはヤスダイキリの仕業である
三十一、ヤスダマリ 手に鍬を持った小人 仕事中に寝てしまった人に悪戯をする事を好む
三十ニ、ヤスダメール 受信するだけで感染する電子計算機病の精霊 住所録が全てyasudakei@yas.ne.jpに書き換えられる
三十三、ヤスダシンブン 読むと寿命が百日縮まるという新聞 内容は全て保田圭関連情報
三十四、ヤスザワユウコ 姥捨て山に捨てられた醜女の怨念が形を成したもの 主に美女を狙って襲う
三十五、ヤスシ 賭け事好きな関西芸人の霊 非常に気が短い
三十六、ヤスダイジャ 百メートルを超す巨大な蛇 中沢に棲むウワバミとは仲が悪いらしい
三十七、ヤスダパンティー 引き取り手の無いまま打ち捨てられた肌着の変化したもの 布状の身体で動物を包み込んで殺す
三十八、ヤスダチ 生前仲の良かった二人の女が同時刻に死ぬとなると言われる妖怪
三十九、ヤスダイオウジョウ 死神 憑依されると確実に死ぬ
四十、ヤスダイパンチ 巨大な拳の化物 牛をも握り潰す
四十一、ヤスダイアモンド 鉱物に魂が宿ったもの その持ち主は一年以内に謎の病死を遂げるという
四十二、ヤスダッキング 両碗で男を抱き殺す女の妖怪
四十三、ヤスダイコクバシラ 旧家の大黒柱が年月を経て魂を持ったもの 家の守り神である
四十四、ヤスダイスキ ヤスダイキライと共に現れる気紛れな妖怪
四十五、ヤスダイキライ ヤスダイスキと共に現れる気紛れな妖怪
四十六、ヤスダッチャ 二本の角と牙を持つ雷神の娘。
四十七、ヤスダッピャ 半人半魚の化物
四十八、ヤスダテイ 古い中華蕎麦屋台の変化したもの 鳥や牛のような声で鳴くという
四十九、ヤスダッキュウ 悪人を捕らえてその関節を外し路上に放置するという妖怪
五十、ヤスダツゴク 死刑囚の体液が染み込んだ土から生える植物 その根は塀の外に向けて伸びるという

34 : :2000/08/09(水) 16:35
五十一、ヤスダンボウ 熱気の塊の妖怪 家畜小屋の家畜を蒸し殺す
五十二、ヤスダンオニロク 古い縄の変化したもの 女を芸術的に縛り上げるという
五十三、ヤスダミー 自分と同じ姿形の人間を見た者は三日後に死ぬという
五十四、ヤスダック 鱸亜峰に棲むアヒル口の女妖怪 騒音を撒き散らし人々を苦しめる
五十五、ヤスダンアツ 息苦しくて夜中に目を覚ますと、胸の上に正座した女が居る それがヤスダンアツである
五十六、ヤスダロウ 景品目当てで買われ、中身を捨てられた飲茶楼の容器が変化したもの 再利用した者は食中毒に罹る
五十七、ヤスダッシュ 車より早く走る上半身だけの女 夜道ですれ違うと後ろから追って来る
五十八、ヤスダンテ 顔の右半分が天国顔、左半分が地獄顔の妖怪 正面から見られる事を嫌う
五十九、ヤスダツイ 柴田湖に現れる裸で水浴びをする女の妖怪 傍の木に架けられた衣を盗んだ者は呪われるという
六十、ヤスダックスフント 異様に足の短い犬 凹凸の激しい路で腹を引っ掛けてもがいているのをたまに見られる
六十一、ヤスダツゼイ 生前、金に意地汚なかった男が死んで怨霊となったもの 死んでからも金勘定をしている
六十二、ヤスダッピ 箒で掃き寄せられた蝉の抜け殻が集まったもの 夏の終りに出現するという
六十三、ヤスダツモウ 抜け落ちた髪の毛が化けたもの 長髪の女に嫉妬して絞め殺すという
六十四、ヤスダテング 泰田祇山に棲む天狗 他所の天狗と違って鼻が短い
六十五、ヤスダトウ 巨大な壁の妖怪 突然倒れてくるが、当たる寸前にパッと消えるという
六十六、ヤスダイダラボッチ 太古、保田地方を一夜にして土から創り上げたという伝説の巨人
六十七、ヤスダンナ 算盤を持った嫌味な感じの男 主人の留守時に勝手に上がりこみ、来客を追い返す迷惑な妖怪
六十八、ヤスタナゴ 全長十メートルを超す巨大なたなごの化け物 多くの人間は、その影を見ただけで腰を抜かすという
六十九、ヤスタナバタ 七月七日に天から舞い降りる悪鬼 民家の笹の葉を盗み、短冊に書かれた願い事とは正反対の災いを起こす
七十、ヤスタニマチ 贔屓にしていた役者に袖にされて憤死した男が怨霊となったもの 恨みを持つ役者の家に寿司を五十人前出前させる
七十一、ヤスダネ 植えるとヤスダイコンが生える種
七十二、ヤスダイコン 三日以内に収穫しないと、足が生えて畑から逃げ出す大根の化物
七十三、ヤスダノカミ 書物に宿る神 保田村には、本を踏みつけるとヤスダノカミのバチが当たる、という言い伝えがある
七十四、ヤスダノミ 家畜に憑く蚤の姿をした妖怪 血を吸い尽くした宿主と入れ替わり他の家畜を食い尽くす
七十五、ヤスタバコ 煙の化物 吸殻を路に捨てた者を巻き込んで窒息させるという

35 : :2000/08/09(水) 16:36
七十六、ヤスタビ 暗い山道で、旅の者の後をペタペタとついて来る足袋の姿をした妖怪 旅人の守り神とも言われる
七十七、ヤスダブルベッド 心中が有った部屋に憑依した霊魂 夜な夜なその床からは男女の話し声が聞こえるという
七十八、ヤスタマムシ 甲に恨めしげな女の顔が刻み込まれた昆虫 触ると手が被れる
七十九、ヤスタマヤ 花火大会に現れる女の妖怪 花火が散った瞬間にぼうと姿を現すという
八十、ヤスダム 緑がかった深い淵に棲む妖怪 一人で釣りに来た子供を水中に引きずり込む
八十一、ヤスダモ 葉が人間の手の形をした藻 水遊びをする人の足に絡みつく
八十二、ヤスタラコ 屍からこぼれ落ちた女の唇が変化したもの 人の脛に吸い付いて血を吸う
八十三、ヤスタラバガニ 深海に棲む巨大な蟹 右の鋏で船底に穴をあけ、船を沈めるという
八十四、ヤスタランチュラ 女郎蜘蛛の化物 美しい姿で男を誑かして篭絡し、身も心も食い尽くすという
八十五、ヤスダリ 井戸に落ちた狂人が怨霊となったもの
八十六、ヤスタロット 人の生き死にを占う鏡 それを覗き込んだ者は自分の死期がわかるという
八十七、ヤスタレコミ 友人を裏切って私刑された男が悪霊となったもの 風聞を流し人心を惑わす
八十八、ヤスダルイ 憑依されると怠惰な気分になるという精霊 腹に力を込めると追い払う事が出来る
八十九、ヤスタンク 古戦場に漂う武者の霊 足を踏み入れた者に過去の情景を見せるという
九十、ヤスタンキ 首なしの騎手が乗った馬 迂闊に近寄った者は首を抜かれる
九十一、ヤスタントウ 濡れ落ち葉をも切り裂き、常に妖気を纏う妖刀 領主ヤスタイラントの忘れ形見
九十二、ヤスタニシ 巨大な田螺の化物 稲を食う 夏に大量発生して農民を苦しめる
九十三、ヤスダンメン 辻斬りに一刀両断された女の霊 失われた半身を求めて彷徨う
九十四、ヤスタイル 風呂場で洗髪をしている人の頭に洗髪料を注ぎ込む悪戯好きな妖怪
九十五、ヤスダケ 食うと藁い死にする茸 それには私有地を荒らされた者の恨みがこもっているという
九十六、ヤスダシ 柱の影からそっとこちらを見ている女が居たら、それはヤスダシである 声をかけると恥かしがって消えるという
九十七、ヤスダノウ 巴の面を付けた正体不明の女 夜道で後ろから袖を引かれ、振り返るとそれが居て肝を潰すという
九十八、ヤスタマゴ 妖怪変化を生み出す卵 保田村の何処かに埋まっているといわれる
九十九、ヤスダビング 妖怪の複製を創りだす妖怪 ヤスタマゴの側に有るという
百、ヤスダケイ 全ての妖怪変化を統べる者

36 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:37
弌呉谷は妄野郷一深い谷である。かつて安倍家のナツミという娘が谷のある中澤山道に茶店を構えた。
開店当初は物珍しさと娘の愛想の良さで店は大いに流行ったが、飽きがきたのか客足も次第に遠のい
た。店が繁盛していた頃を忘れられない娘は、くる日もくる日も店先で嗄らした声で客寄せを続けた。娘
はある日姿を消し、その日から谷では、なっちーなっちー、という悲しげな鳥の声が聞こえるようになった。

37 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:37
淵藻爾村から蒲公英村に抜ける道での出来事。漁師が川で捕ってきた魚を、物の怪に魚篭ごと奪われ
る事が屡あり。物の怪は道の中央に立ち塞がり、その魚を賭けて腕相撲勝負をせよお前が勝てば倍の
魚をくれてやる、と持ちかけるという。蒲公英村の村長は、力自慢の男どもを使い化物退治を試みたが、
全て失敗に終わった。そこに村の窮状を聞いた旅の行者が、その化物を退治して差し上げましょう、と申
し出てきた。その晩、漁師を装った行者は、その思惑通りに物の怪と遭い勝負を挑まれた。勝負は三日
と三晩続いたが行者は遂に負けてしまった。しかし物の怪は、魚を貰おうにもとうに腐ってしまったし、代
わりにお前と一緒に旅をさせろ、と言ったという。その後行者は物の怪を従え、化物退治をしながら全国
を行脚したという。この時の勝負で村と村の間に出来た亀裂に水が流れ込んで市井川となった。川の名
は行者の字からとったと伝えられる。

38 :名無しさん@1周年:2000/08/09(水) 16:38
むかーしむかし
あるところに
ぜんぜん売れない演歌歌手がおって
上海の何とかと言う曲を最後に
引退したとさ

39 :名無しさん@百物語:2000/08/09(水) 16:44
お騒がせして申し訳ありません。
夏が終わりを告げても、ゆるゆると続けたいと思います。

皆様のご参加をお待ちしております。

40 :「リング」より:2000/08/10(木) 23:29
シーン59 公開透視能力実験

記者代表らしき人物が紙片に何事か記している。
紙片を入れた容器を進行役が希美に手渡す。
一心に念じる希美。
念じ終えたらしき希美が誇らし気に言った。
「書かれた字は、「きゅうえ」です。」
記者一同爆笑。


シーン59 公開透視能力実験

記者代表らしき人物が紙片に何事か記している。
紙片を入れた容器を進行役が圭に手渡す。
眉間に皺を寄せ、一心に念じる圭。
念じ終えたらしき圭が、目をカッと開き、自慢気に言った。
「書かれた字は、「救え」ですよ。」
記者一同「マジレスかよ。」


シーン59 公開透視能力実験

記者代表らしき人物が紙片に何事か記している。
紙片を入れた容器を進行役が吉澤に手渡す。
一応念じる吉澤。
念じ終えたらしき吉澤が呆けたように言った。
「書かれた字は、えーと、ピーターワー、カンジ、ワカラナイネー。」
記者一同「寒」

41 :美千夜池:2000/08/11(金) 19:40
妄野の寺田某という薬売りの男が圭という女と再婚した。
先妻の圭織は、希美と亜依の二人の娘を産んで直ぐに、水の事故で亡くなっていた。
継母の圭は、夫が留守がちなのをいいことに、なにかと二人の娘を虐めていた。
護摩乳山頂にしか生えない茸を採って来い、
安倍川の上流に棲む幻の大岩魚を捕って来い、
などと無理難題を押し付けていた。
二人の娘は健気にも力を合わせて、それら理不尽な仕打ちに耐え、切り抜けていた。

42 :      :2000/08/11(金) 19:45
中沢の奥深いところに美千夜池という池があった。
この池はすり鉢状に落ち込んでおり、淵から水までの距離も遠かった。
圭は娘達に、その美千夜池の鯰を捕って来るように言いつけた。
美千夜池は、誤って落ちると大の男でも這い上がれない、といわれる程危険な場所である。
圭はあわよくば、継子達が池に落ちれば良いと思っていた。
しかし、夕刻に二人の娘は、言い付け通りに鯰を捕って戻って来た。
圭は、ずしりと重い鯰を手にしながら、子供にこんな大物を釣り上げられる筈が無い、と不審に思った。

43 :      :2000/08/11(金) 19:47
業を煮やした圭は翌日、再び娘達に鯰を捕るように言い付け、出かける二人の跡を付けた。
娘達が淵に近付いた時に、突き落とそうというのだ。
やがて池に着いたが、圭は二人の娘の様子を木の陰から見て、始末する機会を窺った。
すると、何処からか女が現れて娘達に近付いた。
白い着物で髪の長い女だった。
圭はその姿を見て思わず叫びそうになった。
女の姿が、死んだ筈の先妻、圭織そのものであったからだ。

44 :      :2000/08/11(金) 19:50
なにやら娘達と言葉を交わした圭織らしき女は、池に近付き水を覗き込むように頭を垂れた。
長い髪が、ぞろり、と垂れ下がった。
やがて髪は水に届くと、一本一本が命を持った釣り糸のように、獲物を求めて蠢いた。
暫くすると女は顔を上げた。
髪も手繰られるように戻り、その先には数匹の鯰が搦め捕られていた。
圭は娘達を手助けする者の正体を知った。
二人の娘は歓声を上げて女にしがみ付いた。

45 :      :2000/08/11(金) 19:54
圭は機を得たりと木陰から飛び出すと、三人に向かって突進した。
圭織らしき女は、くるりと振り向くと頭を軽く振った。
髪が伸び、圭の脛に巻きつく。
足を掬われた圭は、そのまま池に転がり落ちた。
圭は藻掻きながら、
おのれ圭織、
この池に突き落とした筈なのに、
おのれ寺田の家を乗っ取る筈が、
と呪詛の言葉を吐き続けた。
暫く這い上がろうとしていた圭だったが、巨大な亀の姿の正体を現すと、水を濁らせながら水底に消えた。

46 :      :2000/08/11(金) 19:57
圭の断末魔の叫びで、圭織が母である事を知った希美と亜依は、お母さんお母ちゃんと泣いてしがみ付いた。
圭織は二人の娘をそっと抱くと、大きくなったね、と優しく囁いた。
一緒に家に帰ろうとせがむ娘達に、
わたしはもう人では無い、
ここから離れることは出来ない、
と告げると圭織は姿を消した。
帰宅した娘達の話を聞いた寺田は、池に圭織を求めて行ったが、会う事は出来なかったという。
後に寺田は、死んだ妻の魂を鎮める為に、亀を右足で踏みつけた圭織の像を池の側に立てた。
それ以来、美千夜池で溺れる者はいなくなったそうだ。

47 :名無しさん@1周年:2000/08/18(金) 08:01
あげます

48 : :2000/08/19(土) 12:12
 

49 :名無しさん@1周年:2000/08/19(土) 12:51
やっと直ったようで・・・。

50 :名無しさん@1周年:2000/08/19(土) 20:32
誰か書かんかね。

51 :名無しさん@1周年:2000/08/20(日) 08:42
これも上げとこう。

52 :(流れ者)@読者:2000/08/20(日) 12:42
なかなか凄いな、ここ

53 :飲茶楼:2000/08/20(日) 18:06
O市のコンビニエンスストアでの出来事。
フリーアルバイターのAさんはその日、シフトの関係で普段と違う夜勤に就いていた。
客の出入りも少なく、Aさんは暇つぶしの雑誌を、読むでも無しにパラパラと捲っていた。
人の気配でふと顔を上げると、少しやつれた感じの女性が、ドリンク類の並んだ冷蔵ケースの方に向かっ
て歩いて行くところだった。
(気が弛んでいたにしても、入ってきたお客さんに気付かないなんて…)
少し気落ちしたAさんが俯き加減だった顔を上げると、先程の女性がレジの前に立っていた。
手には赤っぽいラベルのペットボトル──飲茶楼が下げられていた。

54 :      :2000/08/20(日) 18:09
「すみません、このお茶に付いていた、おまけのお人形さんは、もう無いんでしょうか?」
か細い声でそう聞かれたAさんは、
「申し訳ありません、期間が過ぎてしまって…もうおまけは付いてないんですよ」
と答えたが、既に女性は踵を返してお茶を戻しに行くところだった。
自動ドアの開く音で反射的に、「いらっしゃいませ」と応えたAさんだったが、そこには誰も居らず、女性も何
時の間にかいなくなっていたという。


55 :      :2000/08/20(日) 18:12
朝日が硝子越しに射す頃、売り場へ向かわずに直接レジへ来る人がいた。
Aさんがシフトを交代した先輩のNさんだった。
「おはよう。悪かったね、急な用事が入ったもんで…。お礼に今度おごるから」
暫く二人で軽い世間話をするうちに、Nさんは顔を曇らせながらこんな話をし出した。
「うち、交通事故の現場、見ちゃったんだよね、こないだ…」
このコンビニ近くの横断歩道で、歩行者が信号無視のトラックに轢かれて死んだという。
「で、その人ってここに毎晩、同じお茶を買いに来てたオバサンだったんよ」

56 :      :2000/08/20(日) 18:15
被害者が握り締めた買物袋からは、ひしゃげたペットボトルと、血で真っ赤に染まった小さな人形が散乱
し、事故現場の凄惨さを際立たせていたという。
「最後に寄った店ってことで事情聴取に来た警察に聞いたんだけど、オバサン、引き篭もりがちな息子の
ために、しょーもないオマケ付きの茶を買いに来てたんだってさ。浮かばれないよね」
話を聞くうちに蒼褪めていく、Aさんの顔を見てNさんは、
「そうか、また来たんだ」とだけ言ったという。


57 :名無しさん@百物語:2000/08/22(火) 19:42
お話待ってます。

58 :名無しさん@1周年:2000/08/23(水) 08:00
 

59 :名無しさん@1周年:2000/08/23(水) 21:53
上げます。

60 :名無しさん@1周年:2000/08/24(木) 08:11
あげよう

61 : :2000/08/25(金) 01:47
あげます

62 :名無しさん@1周年 :2000/08/25(金) 16:54
一度上げます。

63 :健太 :2000/08/25(金) 16:57
そしてもう一度あげる、そしてフェイント入れて右サイドにいる望月にパスを出す。

64 :名無しさん@1周年 :2000/08/25(金) 20:14
一度下げます。

65 :名無しさん@1周年 :2000/08/26(土) 02:47
そろそろ。

66 :名無しさん@1周年 :2000/08/26(土) 02:49
         | ̄ ̄ ̄ ̄|
       _|____|_       _______
        /川  \||||ヽヽ     /
        |||ノ ∩  卅||||    / みんなぁ〜 もう
        (| ・  ・ | )  <  ねやな あかんよぉ〜
        νゝ" д "ノし    \
         ハ∝∝∝       \_______
         / l |§| \
        /フ|. |§| l~|
        // |_|§|_|| |
       ///メメメ/|メメ|| |
      φ /メメメ/ |メメ|U
     // /@`メメメ/_|メメ|
    //  ~ ̄ |  |.| |~
   //      |__/ |__|
  //      / / | |
  /       / /  | |
        /=/.   |.=|
        |_`l   |_`l




67 :名無しさん@1周年 :2000/08/26(土) 08:00
おやすみ。

68 :名無しさん@1周年 :2000/08/26(土) 15:39


69 :壱護摩異聞  市井紗耶香の記録より :2000/08/26(土) 15:48


妄野物語第壱伍段で言及されている「御持帰り」に興味を持った私は、学期間の長期休暇を利用して妄
野地方へ飛んだ。


70 :一日目 :2000/08/26(土) 15:51
JR線を何本も乗り継いで妄野市の茂井田村に着いた頃には、日は既に暮れ、家々からは夕餉の匂いが
漂っていた。予約しておいた民宿では老夫婦が待ちかねており、私は到着の遅れた事を詫びた。
通された部屋で持って来た資料に目を通していると、食事の支度が出来たとの声がかかり、すっかり腹を
空かせていた私は囲炉裏端へ急いだ。
こんな田舎に若い娘さんが独りで来るなんて珍しい事だ、と言われたので、大学のレポート作製の為に妄
野の伝説を調べに来たと答えておいた。すると、知っている話をお聞かせしましょうか、と老夫婦は村に伝
わる様々な昔話を語ってくれた。
夕食は、質素な物だったが都会の人工的な味に飽きた身には新鮮で、普段小食気味な私の箸も思いの
外進んだ。
部屋に戻り、先程聞いた話をノートPCに入力している内に睡魔が襲ってきた。
旅の疲れのせいか、この日は夢を見なかった。


71 :ニ日目(一) :2000/08/26(土) 16:01
翌朝、ご飯とお味噌汁の朝食を頂きながら、半分眠った頭で行動予定を立てていると、壁に貼られた古い
地図が目に入った。それは、地図と言うにはあまりに漠然とした物であったが、妄野郷一帯の伝説が短い
文と簡素な絵で描き込まれていた。
とりあえず、家主の許可を取ってからデジタルカメラにその地図を収めた。これは後で何かしら助けになる
かもしれない。
老夫婦が言うところによると、この村には王という郷土史家がおり、そこで資料を探すと良いとのこと。
王家は、かつて茂板村三大奇人の一人に数えられた王大人の末裔で、村の外れに立派な家を構えてい
るらしい。外れと言っても、宿から徒歩で三十分もかからないと聞き、私は直ぐに出掛けることにした。


72 :ニ日目(ニ) :2000/08/26(土) 16:02
王の家には難なく辿り着けた。確かに立派な居構えの家ではあるが、その豪奢さ故に少々周囲から浮い
た存在になっている感は否めなかった。呼び鈴の類が無いので奥に向かって大声で来訪を告げると、間
も無く家主らしき若い男が現れた。男は王均と名乗り、突然押しかけて資料を見せて欲しいなどと言う私
の不躾な頼みに快く応じてくれた。
妄野郷に関する資料は離れの方にまとめて保管してあります、と言う王の後をついて行くと、そこは郷土
資料館として公開しても差し支えない程の見事な建物であった。
あまりに膨大な資料の数々に唖然としている私を見兼ねてか、王は、この建物の管理者で資料の保管場
所を全て記憶しているという娘を呼んでくれた。現れたのは私と同じ年恰好の娘で、彼女は梨華と名乗った。


73 :ニ日目(三) :2000/08/26(土) 16:04
王は、ごゆっくりどうぞと言うと母屋の方へ帰って行った。
梨華は、どんな資料をお探しですか、と妙にはしゃいだ様子で言った。普段、余程暇にしているのだろう。
私が、「御持帰り」の発祥について調べているので、関連する資料を閲覧させて欲しいと言うと、何故か顔
を赤くさせて部屋の一隅を指差した。そこには大仰な鍵の付けられた黒い葛が、無造作に置かれていた。
梨華は、手に持っていた鍵を使って葛を開けてくれた。手際が良いのか金属の擦れ合う音が殆どしなかっ
た。最初から鍵など掛かっていなかったのでは、とも思ったが深く詮索しない事にした。
葛の中には一冊の古びた本だけが入っていた。題は「茂井田村御持帰録」と読める。
私は梨華に礼を言うと傍の椅子に座り、只管、本の頁をめくる事に没頭した。


74 :ニ日目(四) :2000/08/26(土) 16:05
妄野物語に収められた御持帰り話では、「御持帰り」即ち「妖怪変化による若い娘の拐わかし」となってい
る。初めて妄野物語でこの言葉を目にした時、「神隠し」等と違い妙に人間臭い表現なのが私の気を引い
た事を思い出す。
恐らくこの言葉が生まれた当時は、どちらかと言えば、夜這い等に近い意味で使われていたのではない
か。かつての風習が廃れていくに従って、御持帰りの言葉の意味自体、人外のものが行う忌まわしい行
為の意へと転じていったのではないか…。


75 :ニ日目(五) :2000/08/26(土) 16:08
蜩の鳴く声で夕刻の訪れを知った。
そろそろ辞去せねばと思い、デジカメによる本の撮影許可を梨華に求めたところ、複写した物が有ります
から、とコピー用紙の束を持って来てくれた。
一読した限りでは特に危険な内容でも無かったので、何故この本だけ厳重な封印をされていたのか疑問
に感じた。去り際に梨華に訊いたところによると、王大人は御持帰りを異常に嫌悪し、行う者を蛇蠍の如
く忌み嫌っていたという。王の手により「茂井田村御持帰録」は一冊を除いて全て焼き捨てられる。又最後
の一冊も厳重に封印され、人の目の届かぬところに隠された──と、王家の家史には記されているらしい。
今の王さんはそんな人では無いですよ、と笑いながら梨華は付け加えた。
梨華はこれを読んだ事が有るのかと訊くと、一度だけならあります、と頬を染めながら答えた。
王に礼を言い門を出る頃には、辺りは既に暗くなり始めていた。
小さく砂利を踏む音が聞こえたのでそちらを見ると、裏の門から出たのだろうか、梨華が中学生位の娘と
親しげに話しながら、手を繋いで山手に歩いて行くのが見えた。
二人が手に下げた提灯の灯りが妙に印象に残った。


76 :ニ日目(六) :2000/08/26(土) 16:10
宿に戻ると老夫人に、お連れさんがお待ちかねですよ、と声をかけられた。
連れなど来る覚えが無く、恐らく他の宿泊客と間違えているのだろうと思い、何かの間違いでは、と訊くと
同年代のお嬢さんですよ、と返された。
状況を確かめに部屋に戻った私を、目を疑りたくなる光景が待っていた。
東京に居る筈の後藤真希が座っていたのだ。私の顔を見て、お帰りなさい、などと暢気な事を言っている。
母に行き先を聞いて、ここまで追って来たらしい。
後輩がなついてくれるのは単純に嬉しいのだが、真希の場合は度を越していた。所構わずにスキンシップ
を図ってくるので、学部内で妙な噂を立てられてしまい、正直困惑している。
怒って叩き出す訳にもいかず、邪魔だけはするなときつく言って聞かせ、資料の整理をする事にした。
真希の構って欲しそうな気配を背中に感じながら、私はノートPCのキーを叩き続けた。


77 :ニ日目(七) :2000/08/26(土) 16:12
「茂井田村御持帰録」自体は大して厚い本では無いし、内容的にも決して濃いものではない。
似た話を聞きたり、と継がれた話が三十数話載っているだけである。
実際、妄野物語第壱伍段のバリエーション──場所や登場人物が違う程度の物で殆どを占められている。
その中で一際異彩を放っているのが次に書き写す話である。ここでは御持帰りの主が鬼などではなく、人
間として書かれている。
これは実際に有った出来事で、後に妖怪話へと変化していく全ての御持帰り話の原典なのだろうか。


78 :真里と裕子(一) :2000/08/26(土) 16:14
蒲公英村の草鞋職人矢口某の娘真里と、唐洲村の酒問屋中澤某の娘裕子の話。
当時、年頃の娘達は、野に出掛けて薬草を採ることが日の勤めになっていた。蒲公英村と唐洲村の中程
にある浅水原は薬草が多く採れる場所だったが、滅多に他人と出くわさない程に広かった。自分の背が
低い事を気にしていた真里は、作業をするのに全く向いていない底の高い靴を履いて凹凸の激しい浅水
原を歩いていた。そんな真里が小石に躓いてわんわんと泣いているのを偶然見つけ、傷の手当てをしてや
ったのが裕子であった。二人は十も歳が離れていたが歌好きという共通点が有った故、親しくなるのに大
して時間は掛からなかった。二人は時間を示し合わせて浅水原に出ては並んで作業をし、休みを取る時
も、腰休め用に置かれた古木を縦に割った椅子に並んで腰掛けて、一緒に流行歌を歌ったりしていた。お
互いの村で祭りが有れば出掛けて行くなどし、傍目にも仲睦まじく、二人に想いを寄せるそれぞれの村の
男共が嫉妬する程であったという。


79 :真里と裕子(ニ) :2000/08/26(土) 16:15
いつしか二人は、お互い離れ難く感じるようになり、裕子は真里に自分の想いを告げ、真里もそれを受け
入れた。休み時の過ごし方も歌を歌うのではなく、二人の将来を語り合う時間が多くを占めるようになって
いた。しかし、幸せな時は長くは続かなかった。二人の仲は両家の知るところとなり、醜聞を恐れた家人に
より真里は軟禁され、裕子は酒蔵に監禁された。何度言っても裕子と添い遂げるという意志を曲げない真
里に手を拱いた矢口家の主は、叶う筈もない願いを諦めさせる為、真里に強引に婿を取らせる事にした。


80 :真里と裕子(三) :2000/08/26(土) 16:16
真里が見合いさせられると蔵の中で聞いた裕子は、女中頭の充代を篭絡して鍵を開けさせ、夜の闇に乗
じて屋敷を抜け出した。裕子は灯り一つ持たずに夜道を走り続け、唐洲村から野乃峠を経て蒲公英村に
向かった。木戸を破らんばかりの勢いで矢口家に押しかけた裕子は平身低頭、真里を貰い受けたいと矢
口家の主に懇願した。はじめこそ落ち着いた様子で話していた裕子であったが、どうしても聞き入れられな
いとみるや俄かに態度を豹変させ、すっくと立ち上がり、御持帰りさせて頂く、と叫ぶと真里を小脇に抱え、
障子を破って屋敷の外に向かって走り出した。幾ら真里が小柄な娘であったとはいえ、女の細腕で斯様な
事が出来ようかと一同度肝を抜かれた。しかし狼狽するばかりの家人の中にも冷静な者がいた。山崎とい
う男は使用人に馬を用意させると裕子の後を追った。だが、いくら馬に鞭を入れても先を走る裕子との距離
は一向に縮まらず、夜明けを迎える前に希美野の辺りでその姿を見失ってしまったと言う。以後、人里で
二人を見た者は居らず、鈴音原で戯れる姿を見たという噂も聞いたが、全て不確かな話である。


81 :三日目(一) :2000/08/26(土) 16:17
昨日、目を使い過ぎたせいだろうか。朝から異常に眠い。
既に二日経ってしまった事に少々の焦りを感じたが、ここは眠気に抗わず室内でのんびり過ごす事にした。
真希は、ごそごそとヒトのデジカメやPCを勝手に弄くっていたが、飽きたのか襖を開けっ放しで外に出掛け
て行った。記録を見られたのは拙かったかもしれない。
まぁ、一日くらい何もせずに過ごしても許されるだろう。


82 :三日目(ニ) :2000/08/26(土) 16:18
夕食が出来たという呼び声で目が覚めた。
ボケた頭で夕食を取った後、畳の上に座布団を枕にして寝転んだ。真希は風呂へ行ったようだ。
少しして風呂から上がってきた真希が、寝ている私に巫山戯てのしかかって来た。
重い、と押しのけると少し拗ねたような顔をしていたが、不意に真剣な表情で、
なんでこんな題材を調べているの?とPCを指差しながら訊いて来た。
眠いときに面倒な事を聞くな、と思いながら、
知らん、とだけ答えた。
真希は暫く私の顔をじっと見ていたが、ふーん、とだけ言って背中を向けた。
その姿を見ている内に突然、何もかもが面倒で仕方なく思えてきた。
早く朝が来ればいい──心の中で何度も繰り返しながら、私は眠りに落ちていった。


83 :四日目(一) :2000/08/26(土) 16:20
雨音で目が覚めた。外は土砂降りのようだ。
特に行く必要の有る場所も無かったので、外出を控え室内で資料の整理をする事にした。真希は朝食をと
った後、座布団を枕に朝寝をしている。非常に助かる。そのまま寝ていて欲しい。
正直、この時点で調査の行き詰まりを感じていた。
疲れた目を画面から一時離し、妄野郷一帯の地図を眺めているうちに例の話の不自然な点に気が付いた。
裕子の通った道筋である。唐洲村から蒲公英村へ向かうのに野乃峠を経由するのは明らかな遠回りだ。
唐洲村→淵藻爾村→蒲公英村が最短ルートであり、わざわざ難所の野乃峠を経由する必要は全く無い。
裕子は野乃峠に重要な用が有ったと考えるのが自然だろう。
私は、デジカメに収めた地図の事を思い出した。PCに転送した画像で野乃峠を確認すると、寄り目の妙な
地蔵のような物が描かれている。それは妄野物語第壱拾段に登場するテヘテヘサマだった。

ふと気が付くと、真希が居なくなっていた。気紛れなやつだ。


84 :四日目(ニ) :2000/08/26(土) 16:21
テヘテヘサマ、辻仏、野乃峠におわす旅人の守り神であると同時に不心得者に祟り為し死をもたらす祟神
でもある。
野乃峠は今でこそ観光ルートとして整備されているが、数年前までは昔と変わらぬ旅の難所であった。道
の脇に露出した岩が暴風雨の時に転がって旅人を直撃する事故が多く有ったと聞く。
妄野の人々は、それをテヘテヘサマの祟りであるとし、自然災害という不可抗力に対する無常観に耐えて
いたのかもしれない。
裕子の御持帰りとテヘテヘサマ──全く関連性が感じられないこの二つが何処で繋がるのか。


85 :四日目(三) :2000/08/26(土) 16:22
真希は夜遅くに手足を泥だらけにして戻って来た。訳を聞くと少し笑って、道で転んだ、とだけ答えた。
風呂に行こうと誘われたが、既に入った後だったので断った。
布団を被ってから少しして雨は止んだようで、村にも元の静寂が帰ってきた。
夜中に遠くの方で祭囃子のようなものが聞こえた気がした。


86 :五日目(一) :2000/08/26(土) 16:24
朝起きると、空気が違うのに気付いた。どうも外が騒がしい。いつも食事を取る囲炉裏端に行ってみたが、
老夫婦の姿が見えない。仕方がないので暫く座って待っていると、二人揃って戻って来た。何事かと尋ね
ると、梨華が昨晩から行方不明になっていると言う。もう一人、加護某の娘も一緒にいなくなったらしい。
数日前に会った娘がいなくなったと聞いて、私はなんとも落ち着かない気分になった。
食後に草履をつっかけて表に出てみると、私を見て、立ち話をしていた数人の村人がパッと離れた。
その時、聞き違いでなければ離れ際に一人の老婆が、御持帰りじゃぁ仕方ない、と言った気がした。
村の駐在と若い衆が総出で山狩りが行われたようだが甲斐なく、二人はその日見つからなかった。


87 :五日目(ニ) :2000/08/26(土) 16:25
御持帰りした者、された者は何処へ消えるのだろう?
他の地方で隠れ里やマヨイガなどと呼ばれる場所が、この妄野郷の何処かにあるのだろうか。


88 :六日目 :2000/08/26(土) 16:27
翌日、村は再び騒然とした空気に包まれていた。
安倍川の下流で梨華と亜依の水死体が発見されたのだ。
水面に仰向けで浮かんだ二人の手は、しっかりと握り合わされていたという。
私は、その知らせを聞いて衝撃を受けるとともに、ある点で酷く落胆した自分に驚いた。
これではただの心中事件じゃないか、と。
村人が呟いた「御持帰り」と梨華の行方不明、そして「茂井田村御持帰録」の裕子と真里の話。私はそれ
らを無意識のうちに、強引に結びつけていたようだ。現実と伝説の境目が頭の中で曖昧になっていたのだ。
不意に、なんでこんな題材を調べているの?という真希の言葉が思い出された。

心の中で二人の冥福を祈り、この日は外出を自粛した。


89 :七日目(一) :2000/08/26(土) 16:29
早朝、私は予定では昨日行く筈だった野乃峠行きの準備を整えていた。
整備されたとはいえ、今だ軽装で上るには危険な場所である。
例によってまだ寝ている真希を置いて、私は独り野乃峠へ向かった。
普段、この峠を訪れる人は殆どいないらしい。現に今まで誰ともすれ違っていない。
起伏の激しい峠道を苦労しながら登ること一時間、漸くテヘテヘサマの木像が奉られる祠が見えてきた。
その昔、裕子も真里を「御持帰り」する前にここへ来たのだ。
軽い興奮を覚えながら私は祠の奥を覗き込んだ。
しかし、その中にテヘテヘサマの木像は無かった。
百キロ近くもある木像がひとりでに消える筈が無い。
何者かに盗まれたのかと周囲を見回すと、祠と逆側にある恋壇淵に向かって、何かを引き摺った跡がつい
ている。滑り易そうな草で覆われた斜面を慎重に下りると、深緑色に淀んだ淵が眼下に見えた。
深く刻まれた溝は、淵に向かって突き出した崖先でふっつりと消えていた。


90 :七日目(ニ) :2000/08/26(土) 16:32
崖先に立ち恐る恐る淵を覗き込むと、底の方に白っぽい物が沈んでいるのが見えた。
それは逆さに投げ込まれたテヘテヘサマの木像だった。
誰がこんな真似を?
呆然と見ている私の前で、それまで静かだった水面が突然波立った。
向こう側の切り立った岩壁の隙間から、大人の倍はある黒い魚影がゆらりと泳ぎ出てきた。その後を短い
手足が付いた濃い緑色の亀のような影が追って行く。
やがて魚影は沈んだ像の上をゆっくりと回り始めた。影の尾の部分が幾重にもばらける。
それを見てわかった。魚影などではない。頭を突き出して泳ぐ、髪の長い女の影だった。
もう一方の亀のような生き物が、首を水上に突き出した。
目の吊上がった女の生首がこちらを睨んでいた。
得体の知れぬものへの恐怖で足が戦慄いた。


91 :七日目(三) :2000/08/26(土) 16:33
ここは人が足を踏み入れてはいけない場所だ。
ここから少しでも遠く離れなくては。
私は混乱していた。
覚束無い足のまま険しい峠を転がるように駆け下りる。
独りで来るべきではなかった。
ただ走り続ける。
一刻も早く村に戻りたい。真希──
そんな無謀な疾走が長く続けられる筈も無かった。
足が縺れ、私は頭から峠道を転がり落ちた。


92 :七日目(四) :2000/08/26(土) 16:35
何度かバウンドした後、固い岩に全身を叩きつけられながら、やっと私は全てを悟った。
テヘテヘサマの木像を淵に投げ込んだのは真希だ。
三日前の晩、泥だらけで帰って来た理由はそれだろう。
何故、裕子が真里を攫う前にここへ来る必要が有ったのか、今ならわかる。
重い岩を軽々と飛ばし、不信心者を撃ち殺す能力を持つ祟神は力の象徴とみなされていたのだ。
テヘテヘサマに祈りを捧げる事で尋常ではない力を授かる──何の為だ?決まってる。
「御持帰りさせてね、紗耶香」
横たわったまま、声のした方に首を傾けた。そこには真希が微笑みながら立っていた。


93 :七日目(五) :2000/08/26(土) 16:36
「梨華っていう娘、うじうじ悩んでたから背中を押してあげたの。この神様を拝んだら願いが叶うってね」
きっと梨華は、あの本を何度も読み返していたのだろう。
亜依という娘を「御持帰り」して、誰の手も届かない邦で添い遂げる事を夢見て。
「でも拝むだけじゃダメだったみたい。あの娘達、『川』を越えられずに溺れちゃったもの」
無表情に真希は言い放った。
彼女らは格好の実験台だったわけだ。可哀相に。
木像を淵に投げ込む事、即ち擬似的に神を殺す事でその神が持つ力を全て手に入れる──それを真希
は実行したのだ。あの土砂降りの雨の日に。神をも恐れぬ行為とは正にこの事だ。
私は資料を盗み見られて、出し抜かれて、しかも悪用されたのだ。なんて情けない話だ。
もう、怒りさえ湧いて来なかった。


94 :七日目(六) :2000/08/26(土) 16:37
真希が私に対してどんな感情を抱いているか、それくらい分ってた。
それに応えそうになる自分が怖かった。
下らない理由を付けて、こんな田舎まで逃げて来たのに。
遂に追い詰められたわけだ。
随分強引なやり方だな、という私の言葉に、真希は子供みたいに笑った。
背中から大量の血が流れ出していくのが分る。目が霞み始めた。
「もう、こんなもの要らないよね」
そう言うと、真希はリュックに入っていた私のPCを力任せに傍の岩に叩きつけた。派手な破壊音が響く。
勘弁してくれよ真希、そのノート高かったんだぜ……
身体が壊れた事より、ノートが壊れた事を嘆いている自分に思わず苦笑した。


95 :七日目(七) :2000/08/26(土) 16:38
気が付くと、真希を囲むように沢山の影が朧気に見える。
妄野の神々、妖怪達が立ち並んでいた。
あそこでじゃれ合ってる身長差の激しい二人がきっと裕子と真里だろう。
さっき見た亀女と髪の長い女も居る。
絵でしか見た事が無い(普通、そうだろう)妖怪達がひしめいていた。
もう恐怖は感じなかった。
そうか、真希は神様に仲間入りしたのか。
私は差し詰め、女神に愛された女ってところか。
急に可笑しくなった私は、口から血を吐きながら爆笑していた。
「笑いすぎだよ、紗耶香」
真希もつられて笑ってる。

「さぁ、そろそろ行こうね」
真希の腕がゆっくりと背中に回されるのを感じた。
それを最後に私の意識は遠のいていった。




96 :福田明日香が受信した市井紗耶香からのeメール(1) :2000/08/26(土) 16:39

で、市井はと言うと、正に拐かされている最中で、
これも携帯で入力してる。
まさか私が後輩のこいつに御持帰りされるとはね。
携帯のアンテナが二本と一本を往ったり来たりしている。
そろそろ電波が満足に届かない場所へ入るようだ。
雪のような物が降っているのが見える。
とても綺麗だ。



97 :福田明日香が受信した市井紗耶香からのeメール(2) :2000/08/26(土) 16:40

明日香、受取ってくれ
多分これが最後のメールになると思う
何処へ行くのかは分らないけど
黄泉の国よりか酷い所では無いだろう
真希とだったら、まぁ
何処だって問題無い気がする

98 :福田明日香 :2000/08/26(土) 16:41
メールの内容は、私を困惑させるのに充分だった。
数日前、紗耶香が最後に立ち寄ったと思われる野乃峠でノートPCの残骸が警察によって発見された。
破損を免れた内蔵HDDが回収され、データが吸い出された。中に残された紗耶香の記録と村人への事情
聴取から、紗耶香が妄野で行方不明になるまでの一週間の足取りは大方判明した。
だからと言って彼女が戻って来るわけではない。重要参考人とされる後藤真希にしてもそうだ。
捜索活動は杳として進まず、現場に残された血の量から紗耶香の生存は絶望視されているという。
だが、二人とも何処かで生きているだろうと私は確信している。

こうして市井紗耶香と後藤真希は、私たちの前から永遠に姿を消した。

99 :太公望書林 :2000/08/26(土) 21:40
凄腕説話似感歎紗解。不可思議伝承求む。

100 :名無しさん@1周年 :2000/08/30(水) 10:20
一度上げます

101 :さようなら飯田さん :2000/08/30(水) 12:58

飯田さんがしんでしまいました



102 :               :2000/08/30(水) 13:02
中澤「カオリ、あんたなぁ、まだ十九やで?なんで二十歳にもならん内に・・・・・・。
   二十歳になったら酒も美味いしネーチャンもさわり放題やのに、なぁカオリ!
   聞いてるか?あんた、ホンマ逝くの早過ぎるで・・・」
矢口「裕ちゃん!こんな時までふざけんなよ!カオが可哀相だろ!」
中澤「うっさい!うちは真剣やっちゅーの!なぁカオリ、帰って来てーなぁ、なぁ・・・」

石川「飯田さん、ASAYANで石川のこと『彼女にしたい』って言ってましたよね。
   あの時は恥かしいってしか言えなかったけど、本当はとても嬉しかったんです。
   石川は、世界中の女の人の中で一番飯田さんが好きでした」

加護「飯田さんのくるくる変わる表情が好きで、加護はいつも見てました。綺麗なお顔だなーって。
   だからいつの間にか、加護は飯田さんの顔真似が出来るようになっちゃってたんです。
   飯田さん、こんな全然動かない写真じゃ寂しいです」


103 :               :2000/08/30(水) 13:04
辻  「飯田さん、辻は今日のコンサートがんばったんですよ。
   青色7の飯田さんのパート、がんばってやりました。
   色々辻に教えてくれた飯田さんと、もうお話できないなんて・・・とてもかなしいです」
中澤「辻・・・あんた何処見てるんや?なんや、ネコが一箇所じっと見てる時みたいで怖いで」
辻  「にゃーにゃーにゃー」
中澤「あははは」
辻  「にゃーにゃ・・・ひ、ひっく・・・」
中澤「辻・・・」
辻  「うーー飯田さん・・・、うえーーーん」
中澤「よしよし・・・」


104 :               :2000/08/30(水) 13:06
市井「いやー彩っぺ、『圭子』だって、いいネーミングセンスしてるわ」
保田「何が言いたいのよ、紗耶香」
石黒「圭ちゃんと圭織から一字貰ったんだ。きっと、いい子に育つ、いや育てて見せるよ」
圭子「うー、う?きゃきゃきゃ」
石黒「こら圭子!人を指差しちゃダメでしょ!」
男  「なんじゃいこのガキ!人の顔指差して笑いよって、あぁ?!」
保田「なんだよあんちゃん、文句でもあんのかい?
   赤ん坊のおいたが一々気になるなんて、チンケなヤクザだねぇ。」
男  「・・・けっ!胸くそ悪れぇなぁ・・・!今日のところは勘弁しといたらぁ!」
保田「ふん・・・!」
中澤「圭坊おっとこまえやなー、見直した惚れ直した!ああ、なんや腕組んで歩きたい気分やわー」
保田「ちょ、ちょっと、裕ちゃん!べたべたすんなよ・・・」
市井「はーあ、お熱いこって。圭ちゃん顔まっかっかだよ」
保田「紗耶香ぁ・・・」
石黒「圭ちゃんありがとう。もぅ、この子ったら・・・」
中澤「お、前方にヨサゲな居酒屋発見ー。そこ入ろ入ろゴーゴーゴー!」
市井「裕ちゃん、もう酔ってるの?」
保田「赤ん坊に未成年一人、最強面子だね」


105 :               :2000/08/30(水) 13:07
店員「いらっしゃいませ、何人様ですか?」
中澤「えーと、ひーふーみーで五人やね」
店員「こちらのお席へどうぞ」

店員「何にいたしましょうか?」
保田「えーと生中、グラスを人数分だけね」
市井「お、圭ちゃん仕切る仕切る!これで裕ちゃんも安心して引退できるってもんだねー」
中澤「なんやと紗耶香?」
市井「うわっ、こわー」
保田「ちょっとちょっと!店ん中で暴れないでよ。恥かしいなぁ・・・もう」
店員「お待たせしましたー」
中澤「ん?おーい、にいちゃんグラス一個多いでー。この店は、ややこにまで酒飲ますんか?」
店員「え?確か、髪の長いお連れさんがお一人いらっしゃったと・・・」
一同「・・・・・・」
市井「・・・カオリ・・・、付いて来ちゃったのかな?」
保田「寂しがりやだったからね・・・」
石黒「圭織・・・」
中澤「・・・・・・よっしゃ!今日はトコトンぱーっと行くで。食い放題の飲み放題や!もち、ウチのおごりな。
   にいちゃん、焼鳥ネギ間と味噌田楽とつくねと白子天とポテトとお好みとー、それとそれとー」
保田「とりあえず、それだけ。全部五人前で」
圭子「きゃっきゃっ」
市井「この子には、色々見えるんだろうなー・・・きっと」



106 :               :2000/08/30(水) 13:09
飯田さんがいなくなってから辻は泣いてばかりいました
でも泣いてばかりだと飯田さんが心配してなかなか天国へ行けないよって
中澤さんに怒られました
だから辻はもう泣きません
飯田さん安心してください
辻はもう泣きませんから


ねぇ、笑って?



107 :名無しさん@1周年 :2000/09/01(金) 00:49
一度上げます

108 :リンネ0 :2000/09/07(木) 11:40
動物と会話が出来る能力を持った少女りんね。
彼女はそんな能力を持ったが故に、社会から迫害されていた。
ようやく見つけた安住の地は北海道の花畑牧場だった。
そこで働く純朴な少女あさみとの出会いは、りんねに暫しの心の安らぎを与えてくれた。
そこへ、都会から来た主婦カヲリが現れる。
彼女もまた、特殊能力の持ち主であったが、それを隠し通していた。
カヲリから来道した本当の目的が、動物霊に憑かれた娘、希美の治療であることを聞いたりんねは、
コミュニケーションさえ不可能と思われた希美と鶏語、羊語を駆使して対話し、見事彼女を正常
な状態へ戻す事に成功する。
その事件がきっかけでカヲリと絆を深めるりんね。二人はいつしか愛し合うようになっていた。
だが蜜月は長くは続かなかった。嫉妬に狂ったカヲリの夫がマスコミにりんねの特殊な能力をリークし、
りんねは再び超能力を恐れる者達に追われる身となった。
カヲリと共に逃避行を続けるりんねだったが、力尽き、遂に網走で迫害者達に追い詰められてしまう。
信じていたあさみまで追う側に回った事を知ったりんねは絶望し、カヲリの目前で網走岬から海中に身
を投じてしまう。
りんねの死でカヲリの怒りは頂点に達した。潜在能力を解き放ったカヲリは、その場に居合わせた者
を次々と狂死させていく。
死屍累々の岬に一人立つカヲリに、希美が駆け寄る。
やがて二人は手を取り合って、季節はずれの流氷の彼方へと消えて行くのであった。

初出:映画「カントリーガール」を見た人
http://saki.2ch.net/test/read.cgi?bbs=morning&key=968175316

109 :名無し娘。 :2000/09/09(土) 02:47
http://www17.freeweb.ne.jp/diary/a156/968175316.html

110 :  :2000/09/11(月) 10:48
遠雷──

111 :ぺそちん :2000/09/11(月) 11:09
パーララー♪(着メロ:Memory 青春の光)
陳謝「(誰だよこんな夜中に…)はい、もしもし?」
??「ぺそん!!ですうぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
陳謝「ぎゃっ!」
ぺそ「飯田はスタイルもいいし、業界人に人気だよね」
陳謝「あの…それは、夜中に人の家に電話して聞かせるような事ですか…?」
ぺそ「陳謝さんも飯田が好きなんだよね。嬉しいなあ。一緒に飯田を応援しよう!」
陳謝「応援してますって、何度も言ってますよ」
ぺそ「ぺそん!!的には飯田が生活の中心なんだなあ」
陳謝「そうですか。あーこの機会に言っておきますね。ぺそん!!さんにお願いが有ります」
ぺそ「今日、飯田のメアドが書かれたスレッドを見つけたんだなあ。ぺそん!!は直ぐにメール送ったよ」
陳謝「はぁ、メールですか。それで、お願いと言うのは飯田スレの事なんですが」
ぺそ「『ぺそん!!って素敵な名前だよね』なんて返事が来たらどうしよう?きゃーーー!飯田、好き!」
陳謝「あのー、来る度に新スレ立てるのを止めて下さいねって、ぺそん!!さん聞いてますか?」
ぺそ「そろそろ眠くなってきたなぁ」
陳謝「え」
ぺそ「明日飯田からメールが来るかもしれないから、もう寝るよう」
陳謝「ちょっと待って下さいよ」
ぺそ「おねむねむ」(ぷち)
陳謝「…切られた。鬱だ…小説更新して寝よう…」


112 :ぺそちん :2000/09/11(月) 11:11
ぱらららーららー♪(着メロ:乙女 パスタに感動)
陳謝「(誰だよこんな朝早くに…)はい、もしもし?」
??「ぺそん!!ですうぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
陳謝「んぎゃんちっ!」
ぺそ「飯田からメールが来たよう!嬉しいなあ。ファンを大切にする飯田はやっぱり最高だよね」
陳謝「はぁ、そうですか良かったですねぺそん!!さん…(そんなもん絶対偽メールだっつーの!)」
ぺそ「件名が『I LOVE YOU』だって!これはラブレターだよう!」
陳謝「…ぺそん!!さん?もう一度メールの件名を…」
ぺそ「流石飯田だね。シンプルでいい。安倍ならこうはいかない」
陳謝「じゃなくて、あのー」
ぺそ「メールこれから読むよう!どんな内容か楽しみだなあ。陳謝さんにも後で教えたげるね」(プチ)
陳謝「それ開けちゃ駄目ですよっておーーい…」

その後、ぺそん!!はモー板から姿を消し、飯田スレは平和を取り戻したかに見えた。
しかし……


113 :一週間後 :2000/09/11(月) 11:13
陳謝「ぺそん!!は、あれからどうなったのかな…。まぁ、考えても仕方ない。飯田小説の更新をしよう」
モー板を開く陳謝、そこには──「なんじゃこりゃ?」

[1:4]   飯田を応援しろやゴラァ〜〜〜〜〜!!                            ■▲▼

1 名前:ぺそん!!!!(本物) 投稿日:2000/09/30(土) 02:50
飯田圭織を応援しろ!!
お前ら俺が応援しろっつったら素直に応援しろやゴルァ〜〜〜〜〜!!
タモリも飯田がすきなんじゃゴルァ〜〜〜〜〜!!
安倍ファンは逝ってよしじゃゴルァ〜〜〜〜〜!!
今から年がら年中飯田祭りじゃぁ〜〜〜〜〜!!!

2 名前:名無しさん@1周年 投稿日:2000/09/30(土) 02:51
一体何があったんだ?ぺそん・・・

3 名前:名無しさん@1周年 投稿日:2000/09/30(土) 02:51
壊れちゃった?

4 名前:陳謝に陳謝 投稿日:2000/09/30(土) 02:51
----------------------------終了----------------------------



114 :名無し娘。 :2000/09/11(月) 11:16

ぱーぱーぱらららー♪(着メロ:I WISH)
「(誰だよこんな夜中に…)はい、もしもし?」 (ガチャ──


初出:誰かコテハン小説書いてください!
http://www17.freeweb.ne.jp/diary/a156/966964559.html
参考文献:夜明けを待ちながら
http://saki.2ch.net/test/read.cgi?bbs=morning&key=966691341

115 :名無し娘。 :2000/09/11(月) 17:14
豪雨──

116 :こんばんわ石川梨華です。 :2000/09/15(金) 21:57


この度は「梨華の百物語会」へお集まりいただき、ありがとうございます。

117 :  :2000/09/18(月) 03:08
まだ拙い喋りのわたしですが、皆さんが最後までごゆっくりお楽しみ頂ける様、最大限の努力をいたしま
すのでよろしくお願いします。
それでは前置きはこのくらいにして、お話に入りたいと思います…。


118 :名無し娘。 :2000/09/20(水) 02:15
がんばれよ!
暇が出来たら参加するから

119 :名無し娘。 :2000/09/20(水) 02:17
がんばれよ!
暇が出来たら参加するから

120 :名無し娘。 :2000/09/20(水) 02:29
お待ちしております。

121 :新聞 :2000/09/21(木) 23:31
深夜、泉南地区某所の港で太刀魚釣りを楽しんでいたOさんは、テトラポットに腰掛けながら、海面を漂う
赤い電気浮きを、ぼーっと眺めていた。仕事が引けたのが午後9時。それから直ぐ、車で釣り場に直行し
た自分の釣り馬鹿ぶりに呆れながらも、竿の穂先から延びる糸の感触に神経を集中していた。午前3時
を過ぎた頃、流石のOさんも睡魔との闘いに意識の多くを割かざるを得ない状態に陥っていた。海面から
飛び立つ白い鳥の幻が見えたり、引いてもいない浮きが時たま沈んでいるように見えたり。そろそろ引き
際かなと思う一方で、釣り場を去り難いと思う気持ちが、冷静な判断の邪魔をしていた。しまった! と思
った時にはOさんの体は、姿勢を維持出来ない程に、海面に向けて傾いでいた。落ちる──。ゴツゴツと
したテトラに叩きつけられるのを覚悟した瞬間、Oさんの腰は、力強くも優しい腕に抱きかかえられていた。


122 :   :2000/09/21(木) 23:33
命拾いをした事に深く安堵の息を吐きながら、恩人に礼を言おうと振り向いたOさんが見たのは、意外に
も若い女性の姿だった。更に驚いた事に、薄い布地で出来た白い服を纏ったその女性は、Oさんの妻なつ
みさんの若い頃の姿に生き写しだったという。思わず口を突いて出た、「なつみ、ありがとう」というOさんの
言葉に、女性はにっこりと笑って応えた。何とも言えず愛らしいその笑顔を見ながら、(細身で美しかった
妻も今は──)などとOさんが思った瞬間、女性は急に表情を無くし、「落ちてよしだべ」と言うと、Oさんを
思いっきり海の方へ突き飛ばした。Oさんの身体はテトラの密集地帯を遥かに越えて、暗い海の中に大き
な水飛沫を上げて落下した。必死に岸まで泳ぎ着いた頃には女性は姿を消していたという。全身ずぶ濡
れの上に、殆どの釣り道具を失って意気消沈のOさんは、帰宅後、自分の惨めな姿を見ても嫌味の一つ
も言わずに大きなバスタオルを持って来てくれたなつみさんの温かさに、思わず号泣したという。古女房の
恐ろしくも優しい生霊の話。


123 :名無し娘。 :2000/09/22(金) 14:10
秋の風

124 :名無し娘。 :2000/09/23(土) 15:20
NHKか

125 :名無し娘。 :2000/09/24(日) 13:47
涼しげ

126 :名無し娘。 :2000/09/25(月) 18:34
黄昏時

127 :逝ってよし。 :2000/09/26(火) 02:04
梨華に貰った人形は、気味が悪いくらい彼女にソックリだった。
ひとみちゃんにこれあげるね、って土曜の晩に渡された。
しんどい仕事が終わった後だったし、疲れてたせいで軽い気持ちで受取っちゃったけど、これってどうだろ?
梨華に似てるでしょ? だからリカチャン人形!
寒いよ梨華。よっぽどその場で言ってやろうかと思った。
にしても、ホント似てるよコレ。よく探したもんだ。でも、made in の表示が無い?
30センチ位の人形を、引っくり返してタグを探してみたけど、なんの表示も付いてなかった。
もしかして自分で作ったのかな。それってちょっと……。
深く考えると怖い考えになりそうなので、止めた。


128 :        :2000/09/26(火) 02:06
少し乱暴に扱ったせいで乱れた人形の服を整えて、(あーあ、スカートがめくれちゃってるよ)ピアノの上に
飾ってみた。自力で立てるように出来てるのが意外だった。
造花と並ぶ梨華人形を、改めて眺めてみる。
少し切れ長の、いつも笑っているような目。
形よくバランスのとれた綺麗な眉。
薄いけどつやつやした唇。
すっと筋の通った鼻。
見れば見るほど、石川梨華そのものだ。それに、髪型まで今の梨華と同じにしてある。
スカートの中身まで同じかどうかは、確かめようが無いけどね。


129 :        :2000/09/26(火) 02:07
読みかけの小説を閉じた。
さっきから視線のような物を感じる。それも背後から。
ピアノに背を向けて座っているから……。単にあの人形を意識しすぎてるせいのかな。
首を向けて見ると、こころなしか、人形の角度が微妙に変わってる気がする。
まさかね。
それから、本の続きを読もうとしたけど、人形が気になって仕方ない。
梨華には悪いけど、大事に箱に詰めて保存させてもらう方向で対処することにした。
どこにしまっておこうか。
眠いと思ったら、もう1時だった。箱を適当に置いて布団をかぶる。明日も早い。


130 :        :2000/09/26(火) 02:07
私の顔を見て開口一番に梨華が聞いたのは、梨華の人形、大事にしてくれてる? だった。
まさか、箱詰めにして保管してるよ、とは言えないので、うん、と少し笑いながら答えておいた。
すると梨華は念を押すように、大事にしてね、と真顔で繰り返した。
なんだか何もかも見透かされてるような気がした。
ダンスのレッスンを受けている梨華の横顔が、何処となく悲しげに見えたのは気のせいだろうか?
梨華を傷つけてしまったかもしれない。
レッスンの間中、その事だけが頭の中を占めていた。
家に帰ったら人形を箱から出してあげよう。
そして今度は机の上に飾りなおそう。


131 :        :2000/09/26(火) 02:09
帰宅すると、例の箱が無くなっていた。
まさか捨てられた? 母親に聞くと、ゴミ箱の上に置いてたから今朝のゴミ出しで──。
最後まで聞いている余裕なんて無かった。未だ残っているかもしれない、なんて望みが薄いのはわかって
たけど、ゴミ置き場へ走らずにはいられなかった。
案の定、そこには野菜屑しか残っていなかった。いくら眠かったとはいえ、ゴミ箱の上に置いて寝るなんて。
うかつな自分に腹が立ってしょうがなかった。
今日の梨華の悲しげな表情が、脳裏によみがえって来る。
ごめんね梨華。
さっきから目に滲んでいた涙が流れるのを、もう押さえられなかった。


132 :        :2000/09/26(火) 02:11
赤い目をこすりながら部屋に戻ると、半開きの窓の下に何かが落ちていた。
誰かがゴミでも投げ込んだのか? こんな時にムカツクなぁ。
近寄ってみるとそれは、すっかり汚れた梨華の人形だった。

世の中には科学で解明できない出来事が有る。
しかし、人形が一人で歩いて戻って来た、なんて説は採りたくない。考えたくない。怖いから。
汚れを布でふき取ってあげると、元のきれいな梨華の顔が戻って来た。
でも、どこかで擦ったのか、後ろ髪がボロボロになっている。これって半開きの窓から入──。止めよう。
明日、梨華に正直に事情を話そう。それで修理、いや治療してもらおう。


133 :        :2000/09/26(火) 02:12
夢を見ていた。
目の前に梨華の後ろ姿がある。やっぱり後ろ髪が枝毛だらけだ。
櫛でといてあげよう。静かに、痛くしないように。
髪をいじられている当の梨華は、くすぐったそうに笑っている。
梨華──。名前を呼んでみた。
なに? ひとみちゃん。微笑みながら梨華が振り返った。胸が苦しくなるほど可愛い笑顔。
梨華(果)天使様細身で愛らしいお姿。
何故かそんな言葉が浮かぶ。
たまらず梨華の両頬に手を添えると、私はその唇に──。


134 :        :2000/09/26(火) 02:13
目が覚めた。
心臓の鼓動がドッドッドッと激しい。今なら冷静なフリをしても、上気した頬でバレバレだろう。
夢の中とはいえ、自分のとった行動が信じられなかった。なんて事をするんだ私。
これからどんな顔をして梨華に会えばいいんだ?!
布団の上で身体を折って頭を抱えながら、それでも口がにやけるのを押さえられなかった。何故だ?
オマケに気が付けば、人形と添い寝しているではないか。変態か私は。っていうか、そのせいか?
お気の毒ね アーメン。誰かが頭の中で歌っている。

これまでとは違った一日が、始まろうとしていた。

135 :名無し娘。 :2000/09/26(火) 02:16
秋涼

136 :名無し娘。 :2000/09/26(火) 22:22
 

137 :名無し娘。 :2000/09/27(水) 00:57
【129-3訂正】せいのかな。→せいなのかな。

138 :名無し娘。 :2000/09/27(水) 19:36
再会

139 :妄板妖怪図鑑 :2000/09/27(水) 23:44
Get尾見谷
オーデションに落ちた人の恨みが妖怪に変化して妄板に棲み付いたもの。
延々とキリ番をゲットし損ねるその姿に、多くの人が涙したという。
一説に拠れば、キリ番をゲットした瞬間に成仏するらしい。

140 :妄板妖怪図鑑 :2000/09/28(木) 18:06
名無し娘。
人恋しくなると妄板に現れ、怪しげな言葉を書き連ねては人を惑わす妖怪。
非常に気紛れで、返事をしたりしなかったりする。
かつて妄板で最大勢力を誇った、名無しさん@一周年の一族を滅ぼしたのは記憶に新しい。

141 :妄板妖怪図鑑 :2000/09/29(金) 11:43
ぺそん
黄昏時から丑三つ刻にかけて妄板に現れる女幽霊。
飯田圭織に異常なまでに執着し、数多の使徒を引き連れて板上を漂う姿は、宛ら百鬼夜行の如し。
最終的には性転換して飯田と結婚する事を望んでいるという。

142 :妄板妖怪図鑑 :2000/09/30(土) 13:09
(流れ者)
妄板雑談所に常駐する古参妖怪。普段は温厚だが、厨房や空気の読めない無作法者に対しては容赦
の無い雷撃を加える等、激しい一面も持ち合わせる。言う事を聞かない子供を、「悪い子にしてると(流れ
者)がやって来て、ちんちんを戸板で挟まれるわよ」と脅す風習は、妄野地方特有のものである。

143 :妄板妖怪図鑑 :2000/10/01(日) 05:19
OFF会
妄板の魑魅魍魎が集い繰り広げられる暗黒の饗宴。
参加するまで恐れていた者も、一度入り込んでしまうと抜けられなくなるという蟻地獄。
空が白み始める頃に終りを告げる。その跡に残るのは一抹の寂しさのみ。

144 :妄板妖怪図鑑 :2000/10/01(日) 23:48
目目連
ツールによるスレッド乱立荒らしによって最新スレ一覧が、全て同じタイトルになった状況を表す。
こうなると見慣れた景色は一変し、あたかも自分が異界に引き込まれたかと錯覚するのも無理は無い。
妄板住民の心得として、荒らしにはレスせず、即削除依頼を。

145 :妄板妖怪図鑑 :2000/10/02(月) 09:53
市井ちゃん
頭部に一対の耳が付いた奇妙な生き物。
ぞぬと言う寸詰まりの犬のような生き物と行動を共にする事が多いらしい。
今でも妄板の何処かでひっそりと暮らしているという。

146 :名無し娘。 :2000/10/03(火) 04:18
衣替え

147 :名無し娘。 :2000/10/03(火) 22:11
水餃子

148 :名無し娘。 :2000/10/04(水) 13:12
御神楽

149 :名無し娘。 :2000/10/04(水) 19:59
祭り囃子

150 :加護亜衣 :2000/10/05(木) 02:08
後藤真希さんへ

うっとしいよ。おまえ
馬鹿みたいに安倍と張り合ってさ〜
人殺しにさえ媚売って売れようとする一家だと
陰で言われてるのも知らずにさ…
私を引き込もうとするのはやめてよ!
あなたに関わりたくないの!



151 :名無し娘。 :2000/10/05(木) 11:31
   

152 :名無し娘。 :2000/10/05(木) 22:25
飯田圭織

153 :名無し娘。 :2000/10/06(金) 01:44
飯田圭織と夜行列車で旅したい。

154 :夜行列車と飯田圭織 :2000/10/06(金) 10:12

 さっきまで所々に黒い地肌を見せていた田畑は、列車が山に近付くにつれて、白い雪で覆われた大地
との境界線を徐々に失っていった。
 流れていく景色は、線路脇の灯火が照らし出す若干の起伏を見せる雪原の白さと、その向こうの暗闇
だけだったが、私にとっては決して退屈なものでは無かった。
 薄暗い車内、間近な雪しか見えない外、そしてそれらに挟まれた窓硝子。そこには、車窓の下に設け
られた出っ張りに肘を置いた私と、向かい側の席に座る少女が映っている。
 前の停車駅からこの車両に乗り込んできたその少女は、圭織と名乗った。
 硝子を介して圭織の様子を窺うと、彼女は赤い網に包まれていた蜜柑を一つ取り出し、お世辞にも器
用とは言えない手付きで皮を剥き始めるところだった。

 「お一ついかがですか?」
 長い黒髪に包まれた白く整った顔。寒さで凍える事など無さそうな、赤い唇が少し笑っている。
 私は礼を言って圭織から蜜柑を受取った。案に外して綺麗に剥かれたそれは、大輪の菊を思わせた。


155 :夜行列車と飯田圭織 :2000/10/06(金) 20:49

 圭織は、歌手をしていたと言った。私については牧場で勤めている、とだけ言っておいた。牧場と聞いた
途端に彼女は目を輝かせ、しきりと私の話を聞きたがったが、話すほどの事は無い、とキツくならない程
度に断った。正直なところ、話して聞かせたい気持ちも有ったのだが、それ以上に圭織の話を私は聞きた
かったのだ。
 圭織は語り始めた。かつては女性ボーカルグループの一員だった事、デビュー時の苦労話、追加メンバ
ーとの軋轢、仲間の脱退、初のミリオンセラー、続く脱退、更に追加されるメンバー、三度の脱退騒動、そ
して解散──。未だ二十歳にもならない彼女の波乱万丈な数年間は非常に興味深かったが、それ以上
に、くるくると変わる彼女の表情に私は大きく惹きつけられていた。
 楽しかった事を話す時は腕を振り上げ、苦しかった時を思い出してはさも深刻そうに眉間に皺を寄せ、悲
しかった事を回想している時は目に涙さえ滲ませていた。
 持参してきた文庫本「遠野物語」は、既に不要な物となっていた。


156 :  :2000/10/07(土) 01:58
 

157 :夜行列車と飯田圭織 :2000/10/08(日) 22:47

 ふと会話が途切れた。車内の冷えた空気が頬を刺す。
 圭織は先程までの快活さを潜め、両手を腿の上にきっちりと揃え、ただ静かに座っていた。伏せ気味の
瞼、長い睫毛、少し赤みを帯びた目尻、濃過ぎず薄過ぎない目下の隈。その目がゆっくりと上げられた。
 私が見ていたのに気付いて、圭織は少し驚いた表情をした。それでも私は、彼女の目から視線を逸らす
気にはなれなかった。

「圭織は人をじっと見る癖があって、初対面の人によく誤解されるの。気持ち悪いなんて言われた事もある。
凄く悲しかった。カメラが回っているのは分ってたけど、泣いちゃうくらい、本当に悲しかった」
 少し泣きながら、でも懸命に彼女は話した。目の淵が更に赤みを増した。
 こんな綺麗な瞳で見つめられて何が不快だと言うのか? 圭織を悲しませた心無い加害者に、激しい憤
りを覚えた。
 私は圭織の真っ直ぐな視線を受け止めながら、手に持った「遠野物語」の山女の描写を思い出していた。

 長き黒髪を梳りてゐたり。顔の色きはめて白し。
 身のたけ高き女にて、解きたる黒髪はまたそのたけよりも長かりき。


158 :  :2000/10/10(火) 22:20


159 :  :2000/10/12(木) 03:19


160 :名無し。 :2000/10/12(木) 15:02
 

161 :名無し娘。 :2000/10/12(木) 19:43
閑話休題

162 :夜行列車と飯田圭織 :2000/10/15(日) 19:53
 目的地はまだまだ先で、到着は明け方近く。

 窓の外は暗く、殆ど何も見えない。たまに景色が変わるのは、凍てついた木々が山を視界から遮る時くらいだ。
「雪が好きなの?」
 突然、圭織の方から話しかけてきた。私が相変わらず、飽きもせずに窓の外を見ていたせいかもしれない。
「うーん。雪そのもの、って言うより、この列車の窓から見る雪景色が好きなんだ」
 すると、私の言葉を確かめるように、圭織が上体を傾けながら窓の外に目を遣った。しかし表情は変わらない。
「圭織は好きじゃないんだ、雪」
 圭織が再び私に視線を戻す。
「雪より、雪が解けて出来た水が好き。だから、見るなら、ひんやりとした水が流れ込む池や川がいいな」
「ふーん、そうなんだ」
「綺麗な水のある場所なら、一日中見てても飽きないと思う。そんな所でイモリが浮いたり沈んだり…」
「イモリ? 身体が黒くてお腹が赤い、蜥蜴みたいなアレ?」
「そう。イモリは綺麗な水にしか棲めないんだよ」
 そう言いながら、圭織は静かに目を瞑った。かつて見た水のある景色にでも、想いを馳せているのだろうか。

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